「初めから人間の辿る道は決まっていたんだ!神の計画は絶対だ!俺は、天界を守る!お前が何かを守るように!」
戦いは避けられない。セルファスとは一対一で戦わなければならない。私はそう悟った。
「シェルフィア、リバレス!離れていろ、私一人で戦う!」
私が叫ぶとリバレスはすぐにフロアの端に避難した。彼女は、私とセルファスの因縁を知っているからだ。
「ルナさんっ!私も戦いますよ!」
しかし、シェルフィアは私を心配して近寄ってくる!
「ダメだ!こいつとだけは一人で戦わなければならない!心配はいらないから、リバレスと一緒にいてくれ!」
私が真顔でそう叫ぶと、決意を理解したようでシェルフィアは走り去った。
「行くぞ!」
この瞬間、私とセルファスは力の全てを解放した!セルファスの力は……200年前とは比べものにならない!
「キン!」
「ガキィー……ン!」
力と力がぶつかりあう!その衝撃で空気が割れるように振動する!だが……
「まだまだその程度では、私には勝てないぞ!」
セルファスが剣を振り下ろした一瞬の隙をついて私は、聖剣ごとセルファスを弾き飛ばした!
「ドゴォォ……ン!」
奴は壁に激突して地面に倒れた!だが、この程度で諦める奴ではない事はよく知っている。
「流石だな。やっぱ、ルナは強いぜ!」
やられたのに、セルファスは嬉しそうだった。やはり……友の心は失っていない。私は直感した。
「高等神術……『雷光召喚』!」
奴は次の瞬間、神術を発動させた!200年前には考えられない程の発動スピードだ!
「バリッ……バリバリバリ!」
空間が強い電場に変わる!並の天使なら、これで即死だろうな……
「光膜!」
私は、体を光の膜で包み完全に雷を遮った!
「くっ!これも通用しねぇな!もう小細工は無しだ……全力で行くぜ!」
セルファスはまだ本気を出していなかったのか……恐ろしい成長だ!
「究極神術……『雷光』!」
奴はそう叫び、高等神術より上の究極神術を発動させた!一体何を!?
「行くぜぇぇぇ!」
何と、奴は『雷光』を身に纏い聖剣と共に突進してきたのだ!
「ぐぁぁ!」
剣は避けたのだが雷光が私を直撃する!私は、腕に火傷を負った!
「はぁ……はぁ……思い知ったか!?」