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「ルナさん、今日は何処にいきましょうか!?」

 今日もシェルフィアは元気いっぱいだ。そうだな、今日は晴天。海辺にでも行くか。

「海でも見に行こうか?」

 私はそう言った。200年前にも、リウォルでは砂浜を歩いたな。

「はいっ!ルナさんとなら何処へでも!」

 シェルフィアはそう言って、腕を組んできた。少し照れくさかったが、嬉しさの方が勝っていた。

 今日のシェルフィアの服は、白のシルクのワンピース。そして、薄桃色のコート。昨日買った服だが、よく似合っていて少し大人っぽく見えた。

 私も……今日は、黒の戦闘服をやめた。散々シェルフィアに別の服が見たいと言われたからだ。私は、黒のレザーパンツとジャケット。それは良かったのだが、赤のセーターを着せられて恥ずかしかった。こんな服は今まで一度も着た事がない。

「シェルフィアはよく似合ってるけど、私の服装はおかしくないか?」

 歩きながら、私は顔を赤くして聞いた。

「えっ?すごく似合ってますよ!ほら、みんな注目してるし」

 シェルフィアがそう言ったので、私が周りを見渡すと確かに注目を浴びていた。それが羨望なのか、奇異の目なのかはわからないが。

「……ルナさん!他の女の子に興味を持ったらダメですよ!」

 私がしばらく周りを見ていたので、シェルフィアが私の頬をつねる。

「痛いっ!大丈夫だよ、絶対そんな事は無いから!」

 そんな事は無いと言いきれるが、もし誤解で彼女を怒らせたら恐いな……炎で焼かれそうだ。

「冗談ですよっ、ルナさんはそんな人じゃないから」

 シェルフィアは微笑んだ。フィーネとシェルフィアが一つになって……性格が明るくなったな。私はそう思っていた。

 街で昼食を食べた。ロブスターのグリルが美味しかったのは忘れない。その後、砂浜を二人で歩いた。冬の風は少し冷たかったが、今日は晴れていたので心地良かった。二人で話しながら歩いていると、すぐに時は経ち夕方になり日が落ちようとしていた。

 

「シェルフィア、目を閉じて」

 私は立ち止まり、そう言った。

「え、何ですか?」

 彼女は驚いたように聞き返す。

「いい事だよ」

 私は短くそう告げる。シェルフィアは何かを悟ったらしい。ゆっくりと目を閉じた。

「いいって言うまで目を開けたらダメだよ」

 私がそう言うと、彼女は黙って頷いた。今日、シェルフィアに隠していた事を説明するって言った事を覚えているみたいだった。

「しっかりつかまってるんだよ」

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