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 兄さんが私の肩を強く叩く……そうだ……私が逃げ腰になってはいけない!

「……はい!私は、フィーネが戻ってくるまで、ずっと傍にいます!」

 私は強く言い放ち、シェルフィアの体を抱きかかえた。そして、寝室に寝かせた。

「フィーネ、私はずっとここにいるからな!」

 私は、心が戻ってくるまで片時も離れずにいると決めた。ずっと手を握り締めながら……

 

フィーネは……200年前に私から離れて行った時に言った
最後の言葉……それは……

 

『おやすみなさい』

 

決して別れの言葉なんかじゃなかった。永遠の心を
約束してるんだ。

だから、誰よりも大好きなフィーネが目覚めたら
伝えよう……

 

『おはよう……お帰り』

 

そして、幸せになろう!誰よりも!
私達はずっと愛し合っているから!

 


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