互いの剣が眩い光に包まれる!激しい嵐が消え、この空間は『光』一色だ!
「行くぞ!」
俺達の声が重なった!勝負は一瞬!
「カッ!」
光が走る!
「ゴゴゴゴゴゴゴゴゴォォ!」
エネルギーどうしがぶつかり合う!
「ドゴォォォー……ン!」
そして膨らんだ力が炸裂した!直径数kmに渡って、波動が全てを焼き尽くす!
「よほど……あの娘が大事らしいな。愛を命題にしたエファロードはここまで強くなれるのか?」
神は立っている!左腕が潰れて、上半身は激しい火傷を負っているのにも関わらず!
「そうだ……俺は彼女の為ならば何処までも強くなれる。父よ……俺は貴方を超える!」
俺はそう叫んでいたが、俺の傷もかなり深かった。右腕は半分融解して剣を掴む事は出来ない。左目も光で焼かれた!
「……ルナー!大丈夫なのー!?シェルフィアはもう心配いらないからー!」
遠くの方でリバレスの声が聞こえた。そうか、シェルフィアは無事か!少し安心した。
「(……ルナさんっ!私達の力の全てを送ります!)」
その時、シェルフィアの意識が転送されてきた!途端に体に力が漲る!左手なら、剣を握れる!
「(さぁ、ルナリート様……これが最後の一振りとなりましょう……我が魂、貴方の為に!)」
神剣となった『ルナ草』の声が響く……そうだ、幸せな事に俺を信じてくれる人がいる!愛するシェルフィア、ずっと一緒のリバレス、そして、セルファス達……神剣!
「(シェルフィア、帰ったら結婚式を挙げような!……リバレス!俺の世話をまた焼いてくれよ!)」
俺は、シェルフィアとリバレスに意識を転送する!絶対に負けられない!
「(ルナさんっ!必ず……約束ですよ!)」
「(ルナー!世話ならいくらでも焼いてあげるから!)」
俺の心は決まった。神剣に再び、『光』を込める!さっきよりも、もっともっと念を込めて!