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「あなたはそうやって、外見の美しさや神術の力を示す事しか出来ない!大切なのは『心』なのに!」

 シェルフィアはそう叫び、彼女もまた力を解放した。ジュディアに負けない強力な力だ!

「黙りなさい!お前を見ていると、気が狂いそうになる!私の前から消えるがいいわ!」

 ジュディアはそう叫び、精神エネルギーを集中し始めた!命と神術の司官……その力は絶大だ!

「あなたに理解してもらうには、戦うしかないみたいね!」

 シェルフィアがジュディアと戦う!?危険だ!

「やめろ!シェルフィア!君の力で対処できる相手じゃない!」

 事実そうだった。セルファスよりもノレッジよりも……かつての神官ハーツよりも強力な力を持っているのだ!

「ルナさん、ごめんなさい。私……まだ本当の力を隠してました」

 確かにシェルフィアはそう言った!まさか!?そんな筈が!

「お前は一体……何者なの!?」

 その様子に気付いたジュディアが後退りを始める。それもその筈だ……今のシェルフィアからはエファロード第2段階を超える力を感じる!

「私には色んな力がある。あなたが私を殺した時の力も……ルナさんが私に注いでくれた力も……そして、獄王が私にくれた力も!」

 獄王の力まで!?シェルフィアは、転生するまでに受けた全ての力を吸収していたというのか!?

「そんな事はありえない!死になさい!『絶対零度』!」

 ジュディアの得意な氷の高等神術!

「本当の冷たさを知ってるの?魂が愛する人から離れて、一人ぼっちになる冷たさを!?」

 ジュディアの氷が到達する寸前……シェルフィアの体の周りに氷柱が立った。高さは数十m……それも恐ろしく冷たい!ジュディアの氷は、その氷柱に飲み込まれて消え去った!

「くっ……私は、司官……天界のリーダー的存在よ!究極神術を受けるがいいわ!」

 ジュディアは、更に膨大な精神力を集中した!その間シェルフィアは黙ってそれを見ている。

「それであなたの気が晴れるなら……気が済むまで、神術を使うといいわ」

 シェルフィアはジュディアを見つめてそう言った。

「お前の指図は受けない!究極神術……『不動』……『神光』!」

『神光』は究極神術の中で最強の力を持つ神術!しかも、『不動』と同時に発動!?

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